既存のエアコンを活用!低コストで「省エネ」と「快適」を両立するには

2026年03月31日

「オフィスや店舗で、場所によって暑かったり寒かったり…」
「空調の電気代を削減したいが、大掛かりな設備更新はコストがかかる…」
このような、多くの施設が抱える空調の課題を解消するため、私たち富士工業株式会社(FUJIOH)は、IT技術を持つ株式会社メンテルと共同で、新たな技術開発に取り組みました。

近年、持続可能な社会の実現に向けて、あらゆる業界で省エネルギー化やCO2削減が急務となっています。特に、コンビニエンスストアなどの店舗運営において、電力消費の約20%という大きな割合を占める空調の効率化は、喫緊の課題です。

そこで既存の設備を活かしながら効率を高める新たな技術が求められていました。

「空気」のプロと「AI」のプロが連携

MENTERU × FUJIOH

FUJIOHとメンテルが共同で店舗などの施設における既存建築を活かす空調効率向上に取り組みました。両社の解析ノウハウを活用した熱や流体の流れをシミュレーションする技術(熱流体解析)と、メンテルのAIによる機械学習を用いた空調最適化技術により、室内の温度ムラを効果的に解消しながら、光熱費削減と快適性向上を両立するための技術開発を目指しました。

具体的には、既存のエアコンはそのままに、新たに設置したファンをAIが賢く制御。暖かい空気や冷たい空気を室内に効率よく循環させることで、室内の温度ムラを減らし、光熱費削減と快適性を向上させるものです。

この実証では、既存空調設備を活かしつつ、AI制御によるエアコンとファンの併用運転を導入し、設備の大規模な入れ替えをおこなわずに省エネルギー化とCO2削減効果を実現できることを検証しました。

低コストで効果を証明

FUJIOHの施設で行われた実証実験の結果、AI制御したエアコンとファンの併用時には部屋の奥まで温まり、温度ムラを約50%削減※1、電力消費を約10%削減※1する改善効果が確認されました。
また機器導入・工事費用を約95%抑制※2しつつ、入れ替えた場合と同等のCO2削減効果を得られることが明らかになりました。

※1
当社施設(XX㎡)における実証実験(暖房運転時、外気温X℃、設定温度Y℃)での、ファン非併用時と比較した結果です。効果は建物の構造、断熱性、使用環境により異なります。
※2
空調設備全体を最新モデルに入れ替える工事費用との当社試算比較です。比較対象の設備や工事内容により抑制率は変動します。
電力消費の改善効果 温度ムラの改善効果

あらゆる空間の快適性と省エネに貢献が期待

この技術は、コンビニなどの店舗だけでなく、オフィス、会議室、商業施設、宿泊施設、教育機関など、人が集まる様々な空間への応用が期待されています。
すでに、新たな実証実験を開始することが決定しており、今後、社会実装をさらに加速させていく計画です。

本プロジェクトは、神奈川県のオープンイノベーション支援プログラム「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」に採択されました。

FUJIOHは、今回の研究成果が全国の教育現場における学習環境の改善に貢献できるものと考え、空気の価値を追求する研究開発を推進し、より良い社会環境の創造に貢献していきます。

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